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食道の病気(逆流性食道炎・食道がんなど)

食道は消化管の一部で、喉から胃にかけての約25~30cm(成人)ほどあります。

ここでおこる病気には、逆流性食道炎や、食道がん等があります。

逆流性食道炎について

逆流性食道炎とは
逆流性食道炎は胃液や胃で消化される途中の食物が、胃から食道に逆流した結果、食道が炎症を起こし、胸やけや胸痛などさまざまな症状が生じる病気です。もともと日本人に少なかったのですが、食生活の欧米化に伴い症状を訴える患者様が増えてきています。
しかし、逆流性食道炎の原因は食事だけでなく、加齢や肥満、姿勢などによっても起こります。
逆流性食道炎の症状

逆流性食道炎では無症状な方もいれば、下記のような症状が出る方もいます。

逆流性食道炎の症状

  1. 胸焼け:胃酸などの逆流によって、食道の粘膜が炎症をきたすことによる。
  2. 呑酸:胃酸が口まで上がり、酸っぱい味がする。
  3. 口内炎:胃酸が口腔内に及ぶことで起こる。
  4. のどの痛み:胃酸が咽頭に及ぶことで起こる。
  5. 咳:胃酸が気道を刺激することで起こる。

胸焼けなどの症状がなく、咳だけが続くという場合もあります。咳喘息と症状が似ていて、治療をしていても改善しなかった患者様が、逆流性食道炎の治療に切り替えたら改善したという例も少なくありません。

この様な症状がありましたら一度ご相談頂ければと思います。

逆流性食道炎の検査と診断

逆流性食道炎の有無は厳密に言えば、食道内のpH測定や食堂内圧の測定が推奨されておりますが、患者の負担が大きくまたどこでもできる検査ではありません。そのため、一般的には上部消化管内視鏡検査(胃カメラ検査)が行われます。しかし、実際には明らかな病変が見つからず、症状のみがある患者も少なくないため、症状から逆流性食道炎と診断し治療を行うこともあります。

逆流性食道炎の治療

逆流性食道炎の治療はリスクを回避し、必要であれば薬物療法を行います。逆流性食道炎では食後の逆流をしにくくするため、食後すぐ横になったり、脂っぽいものを食べないなどの生活指導をまず行います。それに加えて、胃酸の分泌を抑制する薬や、胃や食道の食べ物を送り出す運動強める薬、食道や胃の粘膜を保護する薬を投与します。これら治療でも症状が悪化してくる場合は外科的治療を行うこともあります。

食道がんについて

食道がんの多くは食道の粘膜から発生し、進行すると腹部や首のリンパ節まで転移することもあります。

食道がんは自覚症状が無い場合が多くありますが、食べ物を飲み込んだ時の痛みや、しみるという症状を初期に伴うことがあります。食べ物がつかえる感じになりますと、がんが大きくなっている可能性があります。

内視鏡検査等の検査で早期発見が可能です。とくに40代後半から、罹患率が増加しはじめますので、定期的に健診を受けていただくことをお勧めします。

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